脳疾患などによる危険な頭痛・よくある慢性的な頭痛
頭痛は、睡眠不足や目の疲れでも起こる日常的な症状です。また、片頭痛などの慢性的な頭痛にお悩みの方も少なくありません。頭痛のほとんどは命に関わることがありませんが、脳卒中などの症状として現れている場合や、そのリスクが高まったサインとして現れることがあるため注意が必要です。
救急受診が必要なのは、経験したことがないほど激しい頭痛が起きている場合です。また、徐々に痛みが強くなる、立っていられない、吐き気をともなうといった場合も救急受診が必要です。こうした頭痛は、できるだけ早く適切な治療を受けないと命に危険が及ぶこともあります。また、命が助かっても深刻な後遺症を残してしまうこともあります。
それほど強い症状がない場合に危険な頭痛かどうかを調べるためには、脳神経外科の受診が有効です。当院では、長く大学病院の脳神経外科で臨床と研究を行ってきた院長が、MRIなどによる専門的な検査の読影や診断・治療を行っています。気軽に相談できるクリニックですから、気になる症状がありましたら、できるだけ早くご相談ください。
当院の脳神経外科・脳神経内科ではMRI検査を前提とした診療を行っております。
これは問診のみならず検査をしっかり行うことで、より正確な診療・診断に繋げるためです。
※先生がMRI検査を必要と判断した場合のお話です。検査の必要がないと判断した場合この限りではありません。
他所で直近三カ月以内にMRI検査を行われた方は、画像データの入ったCDをご持参いただき受付にお渡しください。
データをお持ちでない場合や、口頭での「特に異常は無し」等の内容だけでは正確な判断ができず、的確な診断につながらないため再度検査をお願いする場合もございます。予めご了承ください。
よくある慢性的な頭痛 一次性頭痛
命に危険が及ぶことがない、よくある慢性的な頭痛は一次性頭痛と呼ばれます。症状によって、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、混合タイプ、薬物乱用頭痛に分けられます。日常生活に大きな支障を及ぼすことがあるため、適切な治療を受けることをおすすめします。
片頭痛(偏頭痛)
脳血管の急激な拡張で痛みを起こす頭痛
頭の左右、どちらかが脈打つようにズキンズキンと痛くなります。原因は脳血管の急激な拡張で、それによって三叉神経が刺激されて炎症物質が発生し、痛みを起こします。症状を起こすきっかけとしてストレスからの解放があって、週末などに片頭痛を起こすケースがよくあります。また、ホルモンバランスの変化でも症状を起こしやすいため、女性は月経周期に左右されることがあります。他にも、睡眠不足や疲れ、光や音の刺激などによって症状を起こすこともあります。
緊張型頭痛
日本人が最も悩まされている頭痛
頭や後頭部が締め付けられるような鈍痛を起こします。身体の緊張・ストレスによって症状を起こし、スマートフォンの長時間使用、パソコン作業、運転は同じ姿勢を保つことで筋肉が強く緊張するため、緊張型頭痛を起こしやすいとされています。
群発頭痛
男性に多い頭痛
片方の目の奥に激しい痛みを生じます。群発性は、ある期間に集中して症状が起こるという意味で、1~2ヶ月間に渡って連日痛みを起こす場合もあります。主に夜中や明け方に目の奥をえぐられるような痛みが10分~3時間程度続きます。1日に何度かこうした痛みを起こすこともあります。目の後ろを走る内頸動脈管に炎症を起こして発症すると考えられていますが、原因はよくわかっていません。
薬物乱用頭痛
頭痛薬に頼りすぎて慢性化した頭痛
頭痛が起きるたびに鎮痛薬を飲み、月に10日以上薬を服用している場合、薬物乱用頭痛を起こしている可能性があります。頭痛が頻繁に起こる場合や、「大事な会議がある」などで頭痛を恐れて予防的に飲んでしまうなど、気付かずにつき10日以上服用してしまっていることは珍しくありません。特に市販薬で薬物乱用頭痛を起こしているケースが多くなっています。薬物乱用頭痛では、薬の効果の低下、持続時間の短縮を経て、薬の内服によって頭痛が誘発されるようになってしまいます。
混合型タイプ
緊張型頭痛と偏頭痛の両方を併せ持つ頭痛
緊張型頭痛と片頭痛は併発することが多く、慢性片頭痛がある多くの方が緊張型頭痛の症状も持っています。緊張型頭痛と片頭痛は別の原因で起こっているため、それぞれの原因にアプローチした治療を状態に合わせて行わないと改善できないことがあります。また片頭痛は温めると悪化しますが、緊張型頭痛は冷えで悪化するなど対処法も大きく異なります。
脳疾患などによる危険な頭痛 二次性頭痛
脳疾患などが原因になって起こる頭痛が二次性頭痛です。放置していると、くも膜下出血、脳梗塞などを起こし、命に関わったり、重篤な後遺症を残したりする可能性があります。
これまで経験したことがないほど強烈な頭痛、徐々に強くなる頭痛は特に危険です。また、頭痛だけでなく下記のような症状がある場合も、一刻も早い救急受診が必要です。
- 身体の左右片側の手足に力が入らない、しびれがある
- 言葉がうまく出ない、呂律が回らない
- 物が二重に見える
- めまい、ふらつき
- うまく歩けない
- 意識が遠のく
- 吐き気、嘔吐
- けいれん
- 表情がゆがむ
- 飲んだ水などが口の端から出てしまう
また、いつもと違う頭痛を感じた場合は、できるだけ早くいらしてください。頭痛をきっかけに脳疾患が早期発見されると、負担の大きい手術が必要なくなったり、深刻な後遺症の予防につながったりといった可能性が高まります。当院は、脳神経外科の専門的な診療を行っているクリニックですから、頭痛に関してもお気軽にご相談いただけます。
二次性頭痛で疑われる脳疾患
くも膜下出血
脳を覆っているくも膜の下で太い血管が破裂して、血がたまっている状態です。経験したことがないような激しい頭痛を起こすことが多く、吐き気や嘔吐、意識障害などをともなうことも多くなっています。命に関わる可能性が高い状態であり、命が助かっても深刻な後遺症を残してしまうケースが少なくありません。
くも膜下出血の約90%は、脳動脈瘤の破裂が原因です。すぐに適切な処置・治療を受けないと再破裂してさらに出血し、状態が悪化します。脳動脈瘤をMRI検査で早期に発見して破裂前に適切な治療を行うことで、くも膜下出血の予防につながります。
脳出血
脳の細い動脈が突然破れて出血しています。突然頭痛を起こし、短時間で頭痛が強くなっていきます。ただし、頭痛があまり強くないケースもあります。また、破裂した場所によって、言葉が出にくい、麻痺やしびれ、吐き気や嘔吐、めまいといったさまざまな症状を起こします。高血圧、そして生活習慣病による動脈硬化があると脳出血を起こしやすいとされています。起床時など血圧が大きく変動するタイミング、感情の激しい高まり、性行為、入浴、排便時のいきみといったことが発症のきっかけになることもあります。治療後に手足のつっぱりや麻痺、言語障害などが残りやすい傾向があります。
脳腫瘍
脳に良性の腫瘍ができている状態で、数週間から数ヶ月で徐々に大きくなって頭痛も強くなります。頭痛以外の症状では、手足の麻痺、視力障害などがあります。遺伝子変異が原因で生じるとされていますが、高タンパク高脂肪の食事、ストレス、喫煙などもリスク要因と指摘されています。
頭痛で「おかしい」と感じたら気軽にご相談ください
頭痛が脳疾患によって起こっている場合もありますし、そのリスクが高くなったサインとして現れることもあります。経験したことのない強い頭痛や時間を追うごとに激しくなる頭痛がある場合は、すぐに救急受診する必要があります。
また、それほど強い頭痛ではない場合も、「いつもと違う」と感じたらできるだけ早く当院を受診してください。危険な頭痛かどうかは、脳神経外科専門医を受診することで確認できます。当院では、脳神経外科専門医がMRI検査などの高度な検査を行った上で診断しています。
即日MRI検査、結果説明が可能です
「思い立ったらすぐ検査」が可能です
当院ではMRI希望の方は、初診でもご予約を承っております。
そのため、当日のご予約、当日のご来院が可能です。
もし当日枠が埋まっていても、殆どの場合翌日には検査が可能です。
ご来院の際は、事前にお電話にてお問い合わせください。
電話番号:045-482-3800
1回のご来院で全てが終わります
1回のご来院で診察、MRI撮影、結果説明の全てを行います。
大病院でのMRI検査は診察、検査、結果説明と3回通う事も少なくありませんが、当院では何度も通う必要はありません。
※より詳しい所見を必要とする場合、MRI以外の検査を行う場合は例外があります。
頭痛が起きた時の対処法
記事監修
院長 泉山 仁
・横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
・日本脳神経外科学会専門医
・日本脳卒中学会専門医
平成27年 市が尾カリヨン病院 病院長
平成29年 青葉さわい病院 副院長
令和元年 横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 開業
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科
田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分
診療:要予約制 診療日:月~木曜日、土曜日
初診でMRI希望の方は事前にお電話にてご予約ください。
当日のご予約も可能です。
電話番号:045-482-3800