気象病外来,天気痛外来へ行く前にすべき事は?

こんにちは。
横浜市青葉区の脳神経外科・脳神経内科、横濱もえぎ野クリニックです。

本日は気圧頭痛、天気頭痛で病院へ行こうとしている方へのアドバイスです。

気圧頭痛、天気頭痛とは?

人間には耳の奥に内耳(ないじ)と呼ばれる、気圧の変化を感じ取る器官が備わっています。

気圧の変化を感じ取ると、身体のバランスを取るために、血管の膨張・収縮を行います。
これが過剰に働くと、自律神経が乱れ体調不調を引き起こします。
俗に言う気象病というものです。

代表的な症状は頭痛、めまい、倦怠感といったものが挙げられます。
この頭痛を気圧頭痛や天気頭痛と呼びます。

気圧の影響から頭痛が起こる方は一定数おられます。
そのような患者様が病院へ行く場合、気象病外来や天気痛外来を探して行かれる方が多いと思います。

それ自体は悪い事ではないです。
ただ、いきなり気象病外来へ行くと、本来頭痛の患者様が行うべき過程から外れてしまいます



頭痛の診断には王道ルートがあります。
まずは最初に危険性のある頭痛でないかをチェックします。
これは頭痛の原因が脳の病気ではない事を確認するフェイズです。
そこで脳に異常がない事を確認してから、頭痛の原因を探っていくのです。



頭痛で気象病外来へ行く患者様は、多かれ少なかれ不安を感じています。
「何か違う病気ではないか?」という不安を払拭する事も大事な目的の一つです。
ですが、普通の外来ではこの確認ができません。
MRIやCTといった脳の中を見る検査機器がないからです。

この工程を省く事は望ましくないです。
これは当院にMRIがあるから贔屓しているのではありません。
実際に検査をしておいた方が良いのです。


その理由は「脳疾患はそれなりに見つかる」からです。

例えば有名な脳疾患の一つである脳梗塞。
過去形の脳梗塞も含めると、当院のような普通のクリニックでも月に10~30人ほど見つかります。
脳の精査をする事はかなり有益なのです。

実際このルートから入ると患者様の不安が払拭されます。
少なくとも「悪い病気ではない」とわかるからです。

ですから、気象病外来へ行く前に、MRIやCTのある脳神経外科を経由していくのが良いのです。

問題はこれを教えてくれる人がいない事です。
患者様も知らないので、そのまま気象病外来へ行ってしまいます。


スマホの便利なアプリで、頭痛ーるというアプリがあります。

頭痛ーるは気圧の予報で体調を管理する、健康管理アプリです。
名前が頭痛なのは、気圧による体調不調の代表例が頭痛だからでしょう。

実はこのアプリは利用者がとても多いです。
累計ダウンロード数は1,000万をこえており、月間の利用者数は100万人です。

これは気圧による体調不良に悩んでいる人が多い証です。
ですから尚の事、頭痛での病院の掛かり方を周知したいのです。


尚、ここでいう脳神経外科とは検査機器を備えているクリニックを指します。
脳神経外科や脳神経内科を標榜しているクリニックに
必ず検査機器があるわけではないので事前に確認してください。
ちなみにMRIとCTどちらが良いか?についてはMRIを推奨します。

理由はこの記事をご覧ください。
MRIとCTの違いとは?脳の検査はどっちが良い?

記事監修

院長 泉山 仁

・横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
・日本脳神経外科学会専門医
・日本脳卒中学会専門医

平成27年 市が尾カリヨン病院 病院長
平成29年 青葉さわい病院 副院長
令和元年 横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 開業

 
 
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科

田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分
診療:要予約制 診療日:月~木曜日、土曜日

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