本日は脳梗塞が見つかった患者様のお話です。
下記の症状を訴えてご来院されました。
- 70代男性の方
- 左手のしびれ
- 左手の脱力感
- 舌のしびれ
身体の片側の異常は脳疾患でよく見られる症状です。
当院でMRI検査を実施したところ、脳梗塞が見つかりました。
Q.脳梗塞とは?
A.脳の血管が詰まったり細くなる病気です。血流に異常をきたします。
その結果、脳が壊死し身体に甚大な影響を与えます。
同時に行ったMRA検査においても血管の詰まりが確認され、
超音波検査でも高度の狭窄(間がすぼまって狭いこと)が認められました。
画像の左下の矢印が該当部分です。切れているように見える箇所です。
そして画像の左右を見比べてください。
左側の血流がかなり悪く、その結果薄く細く映っています。
特に上部は露骨に薄くなっています。これが脳の壊死に繋がるのです。
放置すると半身不随の恐れがありますので、速やかに大きな病院への紹介を行いました。
A.身体の左右どちらかが思うように動かせなくなる状態です。
移送先の医師にも直接話を通し、速やかに入院となり手術日も決まりました。
当院を受診されてから1カ月後、患者様が再受診されました。
頸動脈ステント術での手術が無事に終わり、血管の詰まりが解消されました。
自覚症状も消えたとのことでした。
A.網目状の筒です。狭窄部分を内側から広げるために使います。
手術後の画像です。
左側に見える網目状のものがステントです。
きちんと血が巡るようになったことが確認できます。
後遺症はないかをお尋ねしたところ
「全くありません。このあいだ旅行に行ってきたぐらいです。」
と力強いお返事をいただきました。
後遺症が残らず済んだのは、大きく悪化する前に受診された事が大きい要因でした。
- 脳梗塞は7割の方に何らかの後遺症が残ります
- 1割の方はお亡くなりになられます
- 2割の方は後遺症がなく治ります
後遺症が残らない2割に入るためには
【おかしな症状が出た場合、様子見せずにすぐに受診する】
ことが大切です。とにかく早期発見が重要です。
脳疾患で有名なのはくも膜下出血ですが、発症件数は圧倒的に脳梗塞の方が多いです。
他人事と思わず、代表的な自覚症状ぐらいは知ってもらえますと幸いです。
最後に脳梗塞の代表的な自覚症状を列記しておきます。
脳梗塞の前兆症状
運動障害
身体の左右どちらか片側に力が入らない・食事中に箸や茶碗を落とす・歩いている時に傾くなど
感覚障害
身体の左右どちらか片側の手などがしびれる、感覚が鈍くなるなど
視覚障害
物が二重に見える・視野(見える範囲)が狭くなるなど
言語障害
言葉がうまく出ない、呂律が回らないなど
バランスの障害
ふらつく、めまいがする、足元がフワフワするなど
脳梗塞の詳細な解説はこちら
脳梗塞が心配な方へ
当院は横浜市青葉区の脳神経外科クリニックです。
MRIを導入しておりますので検査にて脳梗塞の有り無しが確認できます。
ご来院希望の方はお気軽にお電話にてご予約ください。
自覚症状がある場合は保険適用となります。
自覚症状がない場合は自費(脳ドック)でのご案内となります。
当院の特徴
https://www.ymc3838.com/first/#a02
記事監修

院長 泉山 仁
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医
35年以上の経験を持つベテラン医師。モットーは真心のある診療。患者様にしっかりと説明を行い、よく理解してもらう事を大切にしている。気さくで親しみやすい診療が評判を呼んでいるが、実力の伴う医師である事も重要だと語る。現在もその経歴に奢ることなく勉学に励み続けている。
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科
診療日:月~木曜日、土曜日 午前:9時-13時 午後:15-18時 駐車場あり
〒227-0048 神奈川県横浜市青葉区柿の木台4-7
東急田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分。
初診でMRI希望の方は事前にお電話でご予約ください。
混雑時はお電話に出られない場合があります。その場合はお手数ですが、数分後に再度お掛け直しください。
電話番号:045-482-3800