こんにちは。
横浜市青葉区の脳神経外科・脳神経内科、横濱もえぎ野クリニックです。
薬局に行くと頭痛薬が沢山売っています。
しかし
「どれが良いかわからない」
「ネットで調べても結論がわかりにくい」
というお声をお聞きします。
ですので先に結論を書きます。
結論:ロキソニン(ロキソプロフェン)が無難です。
お勧めはロキソプロフェンのみを含有している商品です。
・ロキソニンS
・ロキソプロフェン
・ピタリノールLX
メリット | デメリット |
①病院で出されるロキソニンと同じ成分、含有量 ②成分がロキソプロフェンのみのため価格が安い ③効き始める時間が早い ④眠くなる成分が入っていない |
①薬剤師がいないと購入できない |
薬剤師不在の場合はイヴが候補になります。
理由:薬剤師不在でも購入でき、ロキソニンとほぼ同じ効果だからです。
補足
とにかく早く効いて欲しい人は
⇒ ・ナロンROXY ・ロキソニンSクイック
胃が荒れた経験がある人は
⇒ ・ロキソニンSクイック
【1分の範囲はここまでです】
理由と詳細を知りたい方は、引き続きお読みください。
頭痛薬には沢山の種類がありますが
実は似たような成分ばかりが入っています。
主成分で多くを占めるのは
「ロキソプロフェン」と「イブプロフェン」です。
この2つに大きな違いはありません。
両方とも非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)に分類されるため、同じような効能だからです。
ではどちらが優れているか?
早く効くという点でロキソニン(ロキソプロフェン)に軍配が上がります。
最大血中濃度
ロキソプロフェン:飲んでから1時間程度
イブプロフェン:飲んでから2時間程度
ロキソニンと相性が悪い、又はイブのほうが効くという方以外はロキソニンでOKです。
さてロキソニンに絞ってもまだまだ種類があります。
どれが良いのか?
色々成分が入っている方が良いのか?
答え:ロキソプロフェンのみが入っている薬でOKです。
主成分以外の成分は余計なもの(いらないもの)と断言する薬剤師もいるぐらいです。
例えばプレミアム系。
値段が2倍だから2倍効くというわけではありません。
使える成分と含有量には上限があるため、他の成分を含むことでプレミアムとして販売しています。
他の成分として入っていることが多いのは以下の3つです。
①胃薬成分
②カフェイン
③催眠鎮静成分
胃薬成分 | カフェイン | 催眠鎮静成分 |
ロキソニンやイブは極端に胃が荒れる薬ではなく 必ずしも胃薬の併用を必要しません。 胃が弱い方以外には不要です。 |
緊張型頭痛を悪化させる可能性があります。 緊張型頭痛は数ある頭痛の中で最も患者様が多いです。 |
アリルイソプロピルアセチル尿素やブロモバレリル尿素などです。 眠気を起こします。鎮痛効果も強いとは言い難いです。 |
上記の理由から
・ロキソニンS
・ロキソプロフェン
・ピタリノールLX
といったロキソプロフェンのみを含有する商品を薦めます。
最後に鎮痛剤でよく使われる主成分を簡単に解説してます。
NSAIDs系
・ロキソプロフェン
…有名、胃腸障害が少ない 商品名:ロキソニンSなど
・イブプロフェン
…生理痛にはロキソニンより効くことがある 商品名:EVEなど
・アスピリン
…胃腸障害が出やすい 商品名:バファリンなど
NSAIDs以外
・アセトアミノフェン
…副作用が少ない、効き目はマイルド 商品名:タイレノールなど
・イソプロピルアンチピリン
…他の鎮痛剤との配合で効果を発揮する アレルギー注意 商品名:セデス・ハイなど
医療機関としての助言。
"頭痛は受診を"が鉄則ではありますが
現実的には頭痛の度に受診するのは難しいと思います。
ですが、『それは受診した方が良い』と言えるケースがあるので列記します。
①痛み止めを飲んでも全く痛みが治まらない
②痛み止めを継続的に飲み続けている
③頭痛と同時にめまいやしびれがある
④いつもと違う頭痛がある
⑤激烈な頭痛がある(緊急を要する可能性あり)
該当する場合は一度は脳神経外科を受診してください。
推奨はMRIかCTを置いているクリニックです。
なぜMRIやCTを置いている脳神経外科が良いのか?
以下の記事をご参照ください。
頭痛の人に脳神経外科を薦める理由
https://www.ymc3838.com/column/4369/
特に人生で一度も検査をした事がない方で
40歳以上の方は検査で脳梗塞ではない事を確認しておく事を推奨します。
脳梗塞は重大脳疾患の中でも見つかりやすい為です。
早期発見は後遺症なく社会復帰できる可能性が格段に上がります。
こちらは当院で脳梗塞が見つかった患者様の実例です。
後遺症なしで完治して戻って来られました。
ちなみに当院は検査機器のある脳神経外科です。
もちろん頭痛の診療も行っております。
記事監修
院長 泉山 仁
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医
35年以上の経験を持つベテラン医師。モットーは真心のある診療。患者様にしっかりと説明を行い、よく理解してもらう事を大切にしている。気さくで親しみやすい診療が評判を呼んでいるが、実力の伴う医師である事も重要だと語る。現在もその経歴に奢ることなく勉学に励み続けている。