こんにちは。
横浜市青葉区の脳神経外科・脳神経内科 横濱もえぎ野クリニックです。
今日はくも膜下出血に関する確率について書いていきます。
くも膜下出血とは?
脳の血管が破れ、くも膜の下に出血を起こした状態をくも膜下出血と言います。
死亡率の高い脳疾患で、脳卒中に分類されます。
くも膜下出血の詳しい説明は下記ページをご覧ください。
くも膜下出血
くも膜下出血が強く疑われる症状は?
・段階がなくいきなり強い頭痛が起きた
・経験したことのない強烈な頭痛が起きた
・頭が割れるように痛い頭痛が起きた
該当する場合は即座に受診・検査を推奨します。
くも膜下出血の死亡率は?
くも膜下出血の死亡率は約4割です。(年代、性別不問の場合)
生存された方のうち半分が後遺症を発症し、残りの半分の方は社会復帰されるまで回復します。
全体を分類すると以下のようになります。
30%:後遺症発症
30%:社会復帰
死亡率は発症時の年齢によって大きく変動します。
若い方ほど生存率が高くなります。
50歳代での発症:死亡率20%
60歳代での発症:死亡率25%
70歳代での発症:死亡率50%
また、意識不明の状態で病院に運び込まれる方と、
自力で病院にたどり着く方の生存率は大きく異なります。
意識不明で運び込まれる方:生存率10~20%
「今日は頭の様子がおかしい…」と感じた時に、
もし原因がくも膜下出血による場合は
「すぐにMRIを受けるのか」
あるいは
「我慢して経過観察するのか」
どちらを選ぶかで、生存率が全然違うということです。
※自力で動ける前提のお話です。
ですが、いきなり大病院を受診しても、当日撮影してもらえる可能性は極めて低いです。
MRIが満枠の場合が多々あることや、予約外は診察を受けることすら難しいからです。
大病院の場合は、1回目は診察のみ、2回目はMRI撮影のみ、3回目に結果説明というパターンも珍しくありません。
※外来のお話です。救急車で運び込まれた場合は違う扱いになります。
当院では、受診日当日にMRIの撮影から結果説明までを全て行います。
即日撮影、即日結果説明です。
「もしや、、」と思われる症状が出た場合は、当院でも検査可能です。
事前にお電話にてご予約の上、ご来院ください。
最後にくも膜下出血の前兆と症状を記載しておきます。
くも膜下出血の前兆
- 血圧が激しく上昇・下降します
- 頭痛はそれほど強くない場合もあります
- 視力低下、めまい、吐き気や嘔吐、意識低下など
前兆症状はしばらくすると消え、その後くも膜下出血を起こします。
前兆があったら、すぐに収まった場合もできるだけ早く受診してください。
くも膜下出血の症状
- 突然、強い頭痛が起こってよくならない
- 経験したことがないほど激烈な頭痛
- 頭を金属バットで殴られたような痛み
- どんどん強くなる頭痛
記事監修
院長 泉山 仁
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医
35年以上の経験を持つベテラン医師。モットーは真心のある診療。患者様にしっかりと説明を行い、よく理解してもらう事を大切にしている。気さくで親しみやすい診療が評判を呼んでいるが、実力の伴う医師である事も重要だと語る。現在もその経歴に奢ることなく勉学に励み続けている。