「後頭部の痛み」「後頭部が痛い」で疑われる病気一覧

上から危険度が高い順番にご紹介します。

1.くも膜下出血

強烈な頭痛/経験した事のない強い痛み 嘔吐/首の痛みを併発するケースあり

くも膜下出血
脳の血管が破裂し、くも膜の下に血が溜まる病気です。強烈な頭の痛み・首の痛みを引き起こします。極めて危険度の高い病気で、約1/3の方がお亡くなりになられます。殆どの場合、露骨に症状が出るので、すぐに救急車を呼んでください。意識がある状態での搬送は生存率が高いです。

 

2.椎骨動脈解離

強い頭痛/首の痛み


首の血管が裂ける病気です。血管の裂けにより、本来の血の通り道ではない偽腔が形成されます。頭痛や首の痛みは一週間~一か月程度続きます。発症中は脳梗塞、くも膜下出血の確率が飛躍的に上昇します。そのため、完治まで慎重に診ていく必要がありますが、病院へ行ったにも関わらず見つけてもらえない事例が多発しています。詳細は下記のページをご覧ください。

3.後頭神経痛

強い頭痛/首の痛み

脳疾患などによる危険な頭痛 二次性頭痛
頭皮の神経痛です。ピンポイントにジンジン・ジリジリとした強めの痛みが起こります。初めての経験では危機感を抱く痛みですが、生命の危険はありません。概ね一週間前後で軽快していきます。基本的には片側の痛みのみです。短時間の痛みを繰り返す事もあります。

4.偏頭痛

ズキズキ・ズキンズキンする頭痛/吐き気・嘔吐


脈打つような痛みと評されます。ズキズキ、ズキンズキンとした痛みが、こめかみなどに発生します。場所は側頭部が多く、頭の片側だけが痛みのが特徴です。生命の危険はありませんが、重度の方は生活に大きな影響を及ぼす事があり、QOL(生活の質)への影響は大きいです。

 

5.緊張型頭痛

締め付けられる頭痛/鈍く重い感覚

頭痛イメージ女性
身体の緊張・ストレス、姿勢の悪いスマホやパソコンの使用などが主な原因です。運転は同じ姿勢を保つことで筋肉が強く緊張するため、緊張型頭痛を起こしやすいとされています。命の危険はありませんが、頭痛の中で最も多く見られます。全頭痛患者様のうち7割以上を占めます。

 
 

どうやって治すのか?治療方法は?


くも膜下出血
 →即時病院へ、救急車推奨・緊急手術の可能性高。破裂後二週間が山場。その間の再破裂や脳梗塞をなるべく防ぎながら、万が一には即時対応できるよう入院での治療を行う。

椎骨動脈解離
 →解離の可能性を調べてくれるクリニックへ。普通の脳神経外科では検査をしても、解離のチェックすらしてもらえない場合多々あり。なぜ見逃しが起こるかはこちらをご覧ください。
 
後頭神経痛
 →経過観察。痛み止めでの対処療法。一週間前後で軽快するため、特別な治療の必要は無い。
 
偏頭痛
 →薬の早めの服用。飲むタイミングで効きが違う。トリプタン系薬剤が主流。痛む部位を冷やす。気圧の影響を受ける方は、天気アプリで事前の可能性を考えながら行動。前兆症状の代表格は閃輝暗点
 
緊張型頭痛
 →痛み止めでの局所療法。ロキソニン、イヴプロフェン等。痛む部位を温める。原因である眼精疲労・肩こり・首のこり等を解決しなければ再発する。薬は根本的治療にならないため、薬のみでの完治は難しい。ご自身の意識改革が一番の治療方法。
 

記事監修

院長 泉山 仁

・横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
・日本脳神経外科学会専門医
・日本脳卒中学会専門医

平成27年 市が尾カリヨン病院 病院長
平成29年 青葉さわい病院 副院長
令和元年 横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 開業

横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科
田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分

診療:要予約制 診療日:月~木曜日、土曜日

 
電話番号:045-482-3800

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